GLBP

GLBPって何?という人は多いと思う。私は実際に設定したこともないし、「ジーエルビーピー」という言葉を生きた人間が発したのを一度も聞いたことがない。
つまり、使っている人、使ったことのある人を見たことがない。
これに触れるのは、Ciscoの試験勉強をするときだけである。

GLBPというのは Gateway Load Balancing Protocolの略である。
HSRPやVRRPと同様に、FHRP(First Hop Redunduncy Protocol)、ファーストホップルータ冗長のためのプロトコルである。
HSRPとVRRPはほぼ同じ機能といえるが、GLBPが異質なのは、冗長というよりもロードバランスを主要な目的としていることである。

具体的な動作で見ると、AVGとAVFという二つの役割が存在することである。
GはGateway, FはForwarderである。

冗長しない場合、またはルーティングプロトコルやHSRP等での冗長の場合は、"Gateway"と"Forwarder"は同じ装置である。
同じであるから"Forwarder"などという呼び方もしない。

GLBPではAVGはクライアントのarp requestに対して、仮想MACアドレスを返信する。この仮想MACアドレスが、グループに所属する複数のルータ(AVF)に割り当てられており、
AVGは各AVFに割り当てられたMACアドレスを返答する。AVGの役割はarp応答だけであり、トラフィック転送はAVFがおこなうのである。
ただし、AVGというのはあくまでも機能名であって、AVGとなったルータはAVFでもあるから、通常の「ゲートウェイ」と同じように、トラフィック転送もおこなう。 

AVGにはAVFに仮想MACアドレスを割り当てる、という役割もある。
とにかく、ルータのメインの動作であるトラフィック転送機能はない。

ちなみに私が今回入手したCatalyst3550ではglbpは設定できなかった。
しかたがないのでGNS3というdynamipsをGUIで使えるツールを使って7200をシミュレートしたら一応設定できた。
だが実際にロードバランスさせたりなんだりというところまでは見ていない。

「アベイラビリティ」とはよく目にする言葉ではあるが、実際に自分で口に出して「アベイラビリティがないねぇ」などと言う事はちょっと恥ずかしい。
自分に限らず、あまり口に出す人を見ることはない。

アベイラビリティとはどういうことなのか、具体的な例をあげるとどうなるか。
携帯端末でインターネットを利用するときに「ソフトバンクはつながりにくく、ドコモはよくつながる」とよく言われる。
このつながりやすさは「アベイラビリティ」だろうか?

「よくつながるが、遅い」ということもある。iPhoneでwifiを有効にしていると、FONの無料アクセスポイントにつながることが多いが、
多くの場合電波が弱いのか利用者が多いのか、3Gの電波より使い物にならない。「つながりやすさ」はあるのだが、
これを「アベイラビリティがある・高い」と言えるだろうか?

つながりやすさは「アクセシビリティ」だろうか?
だが、「アクセシビリティ」というのはどちらかというと「必要な情報をすぐ参照できる」というような使われ方をする方が多いように思う。