CCNAの思い出

ccnaの1回目の受験は全く勉強せずに受けて見たが、何を言ってるのかよくわからず落ちても悔しくもなかった。それからしばらくして、今度はちゃんと参考書や問題集を買って張り切って受けたがおそらくあと1問足りずに落ちた。当時は実機操作の経験が皆無といってよかったので、中古のcisco製品を秋葉原で買った。秋葉原のある店で古いcisco製品を安く売っていることを知っていたのである。きっかけはISPで仕事をしていた年下ではあるが先輩のT君からの情報である。それを聞いて秋葉原にいってへーこんなものが売っているんだと感心したのである。

最初に買ったのは16xxだった。箱ではなくて、電話機くらいの大きさの丸みをおびた筐体である。それから何台かその店やオークションで入手しては売り払うことを繰り返した。私は非常に浪費家で後先考えない性格な上に安月給の甲斐性なしだからすぐカネに困ってしまう。ルータだけでなくCDやDVDや本も、中古屋やオークションで売ることを繰り返してきた。
1個の試験を受けるのに、何万もつぎ込む。私はあまり要領がよくなくて、面倒くさがりだから、カネに糸目はつけないところがある。カネなんかどうせ酔っ払えばあっという間に数万つかっちゃうんだから、パチンコやったら万札なんかちり紙みたいなもんだから、などと考えて。

何度か試験をうけているが、実機を買わないと必ず落ちている。だいたいciscoの試験で出題されるようなことは普段の仕事にはほとんど関係ないから、実際の動きを確認するには自分の部屋でケーブルをつないでLEDやdebugをじっとにらまないとわからないのである。

わたしは不器用で愚直な性格である。しかしそれを恥じてはいない。いまどき貴重な男である。おカネは十分いただいている。社会に貢献するのと、養ってもらってるのと、ギリギリでイーブンくらいかなというところである。今のままの仕事っぷりでこれ以上カネを貰ったら完全にアンダーアチーブになる。自己研鑽が必要である。ただ資格を取るだけではない。文学も読むし、映画も見るし、音楽も聴くしギターも弾く。ランニングもするしバッティングもする。見ず知らずのひとに優しくする。報われないことを恨まず、自分が十分に報いていないことを気にする。