バーアンテナ

数年前に少しラジオ作りをした。今でも残っているのはゲルマニウムラジオが一つと、2石トランジスタラジオが一つ。

どちらもどういう原理で動くかもわからないまま、説明されている通りに組み立ててなんとか鳴るようになったものだ。

ひさしぶりに引っ張り出してみたが、ちゃんと聞こえる。トランジスタラジオの方はNHKとAFNとTBSしか受信できないが普通にラジオとして聞ける。

ゲルマニウムラジオの方はクリスタルイヤホンだとかろうじて何か聞こえる状態で、aitendoのアンプキットをつないでようやく何をしゃべっているのかが聞き取れる程度。

ゲルマニウムラジオの方をなんとかしようと思っていろいろ見ていくうちに、バーアンテナが悪いんじゃないかと思えてきた。

使っていたのはPA-63Rという小さなもの。バーの長さは3センチ。最初につけたバーはBA-200だったのだが何かしらの不具合があってこれに交換したことを覚えている。

アンテナバーには細い細い線が複数本出ていて、そのうちの2本を使用する。

そのこと自体正しいか怪しい。どこかの線はアースしなければいけないとかありそうだが、よくわからない。とりあえず鳴るのでよしとしている。

アンテナ線とアース線をつながないと鳴らない。アンテナ線は5mくらいでマンションの室内の壁にはわしてある。アース線は3mくらいで、床に垂らしている。以前はもっと長いアース線を洗濯機のアースにつないでいた覚えがあるがめんどくさいので垂らしただけにしている。

バーアンテナ(それだけではないが)の仕組みがよくわからない。細い細い糸のような線にジャンパーワイヤーを半田でくっつけて、ピンソケットにさしてつないでいるのだが、細い線(正しくはなんと呼ぶのか)とジャンパーワイヤーがちゃんと「つながっているのか」が心もとない。そして、それを確認するすべがわからない。

youtubeなどで基盤を修理しているのをみると導通しているかどうか確認しているのを見るが、それをやってみようと思った。

テスターを抵抗測定モードにして赤い棒と黒い棒をくっつけると針が動く。

コイルのくわしい仕組みはよくわからないが、今使っている2本の線にテスターの棒を触れさせれば針が動くのではないか?と思ってやってみたら動く。とりあえずラジオが鳴る状態のPA-63Rだと動くが、交換したBA-200だと動かない。

ラジオを作ったときに、アンテナバーに出ている使わない線を切ってはいけない、それは細くてよく見えないが2本の線が縒り合されているから、と説明されていたことを思い出し、そこを切ってしまっているのではと思って、半田をつけてみた。

すると、テスタの針が動くようになったので、ジャンパワイヤをはんだ付けして、今度はジャンパワイヤの両端で試すとこちらも動く。これでなるはず... 鳴った。

が、やはり音が小さい。アンプを通しても小さい。こんなに小さくなかったはず。何かがおかしい。

(追記: 洗濯機のアースにつないでいたアース線が残っていたのでつないでみたら音が大きくなった。クリスタルイヤホンでも何を言っているのかわかる。ただし選局できるのはNHKとAFNのみで、AFNが選局できる位置が一番端なのでなんかがズレてる)

BA-200の仕様書を載せておく。



「切ってはいけない線」は、たぶん②である。
L1, L2, L3とは何か?
1次、2次のことかと思うが3次なんかあるのか?
L1とL2は接続されているがL3は離れている。(L1,L2)が1次、L3が2次か?

マルツのサイトにあった概要に、「タップ付きの1次巻き線と独立した2次巻き線を持ちます」とあるから、独立しているL3が2次だろう。




そして②の線はL1とL2を接続しているようで、だからより合わせてつながるようになっている。

今使っている線は①(自然)と③(黒色)である。残りの②(自然)、④(赤色)、⑤(緑色)は未使用でどこにも接続していない。ショートしないように先端にセロテープを貼っている。

あと、これらの細い線は色がついているが、それをはがしてジャンパワイヤにつながないといけない。はんだ付けの熱でとれていた場合もあったが、事前に爪でひっかいてはがしたら通るようになったことがある。