全力は尽くした。
さて、午前1に以下のような問題が出た。
どうやって解くのかわからず、なんとなく答えを選んだ。
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受験者1000人の4教科のテスト結果は表のとおりであり、いずれの教科の得点分布も正規分布に従っていたとする。90点以上の得点者が最も多かったと推定できる教科はどれか。
教科 平均点 標準偏差
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A 45 18
B 60 15
C 70 8
D 75 5
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昼休みにiPhoneでそれらしきキーワードで検索してみたが
過去には出題されていないようだった。
この問題は3問めだったが、ちょっと読んでわからないので飛ばし、
解ける問題を解いた後でじっくり考えてみた。
90点以上の得点者が最も多いということは平均点が高い教科になりそうに思えるが、
問題は標準偏差である。
もし、標準偏差が示されず、平均点だけを示されたら、Dを選ぶだろう。
そんな単純な問題でないことはわかる。
標準偏差の算出方法は覚えていないが、何を意味するかはわかる。
少し前に自分なりに整理したこともある。
標準偏差が大きいほど、得点のばらつきが大きい。
Dは5でもっとも小さく、Aは18で最も大きい。
Dの得点分布は縦に細長く、Aは横に広くなる。
それはわかるが、「90点以上の得点者が最も多い」ということをどうやって知るのか。
午前1に出るような問題なのでそんなに複雑な計算が必要ではないはずだ。
AとDは両極端なのでたぶん正解ではないだろう。
BかCか。15という標準偏差はかなり大きい、と、Bを選んだ。
昼休みに検索した結果、以下のような解き方でとりあえず正解を出せることがわかった。
偏差値は、「平均点との差に10をかけ標準偏差で割って50を足す」ことで算出できる。
(得点が平均点より高い場合)
90点をとった場合の偏差値を求めてみる。
A
(90-45)*10/18 + 50 = 75
B
(90-60)*10/15 + 50 = 70
(90-70)*10/8 + 50 = 75
D
(90-75)*10/5 + 50 = 80
同じ90点でも、教科Dの90点は偏差値が高い。
「偏差値80」はなかなか出るものではない。
そして教科Bの偏差値が最も低い。
この結果からなぜ「90点以上の得点者が最も多い」と言えるのかが
正確に説明できないのだが、
90点をとったときの偏差値が高いということは、
それだけその得点がまれである、
つまり、90点をとった人が少ないということを示す。
正規分布の正確な定義は知らないのだが、
確か中央が高くなって両端がだんだん低くなる分布である。
つまり、90点の偏差値の高低によって、それ以上の得点者の多寡が判断できる、
ということだと思う。
というわけで、問題で問われている90点以上の得点者が最も多いのは、
90点の場合の偏差値が最も低いBである。
その筋の情報によっても、正解はBだった。
というわけで、私がなんとなく選んだBは正解であった。